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帽子わたぼうしと卯月兎

不完全自動生成、CPUララバイ(子守唄)ノベルオリジナル。リラックス&ナンセンス。このブログに書いた後サイトにまとめています。

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見落し矢印、横の枝道を辿って行くとドワーフの家

滑り台と違うところは、角度が急なのにゆっくりもすべれるところでした。そうじゃなかったら墜落してしまいますからね。
「蟻の巣の中もこんなかしら」と綿帽子。
「蟻は歩いて降りるんじゃないかな」とサルビアブルー
たまに細かいひげ根が内側に生えています。パリンと折って食べてみると、ほんのり甘くてすうっと溶けます。綿菓子の一本みたいに。
「これはたくさん摘んで束にして食べるものね」
「花束みたいにリボンをかけてパリパリ食べたら可愛いね」

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画竜点睛を欠く

その種は地面を突き破って伸びていきました。ガラスのような透明の根は中が空洞で、降りていけるのです。ななめに伸びた根をつるつるすべって行きます。
水脈の中を突っ切ったところではしばらくしがみついて、流れを眺めていました。
光が届かないからきらめくはずがないですって? そんなお利口さんはこんな話をほんとうにしないのです。
「水族館で、お魚が水槽の外を見たらこんなかしら」と綿帽子。
「水槽の外には水は見えないと思うよ」と薄縹(うすはなだ)
「ならこれは、水族館のお魚抜きね」
「もしかしたら彼らの目には空気が見えるのかもしれない」

多々良を踏んで

硝子の洗濯バサミは開発中でした。落としても割れなくて、軽くするため中をくりぬいた形に。それにドワーフ達は見た目が良いものでなければ、自分達が作る意味がないと考えていました。だから、思い切り丹精したものしか出来上がらないのです。
今回は、ドワーフの蟻のような住家から、綿帽子のお家に行くための、硝子の種も、包みに紛れ込んでいました。

ミニアチュール

「これは小さくてハンカチしか干せないけど」と言いながら、傘を差した女の子の後姿と、雨のしずくの刺繍のハンカチを干します。
「ほら、これなんかチョコレートとミントのマーブルカラー」

姉さまがお洗濯をすると、どんなにからりとした晴れでも連日でも、干し終わった途端必ず雨が降るのです。今日はキツネの嫁入りです。

硝子製

「そして外ではさっぱり思い出さないのよ。だからずっと足りない上に減少傾向でね」

匠(たくみ)の妖精さんがいつのまにか置いていってくれた洗濯バサミです。
「クローバー型とか蛙型とかマトリョーシカ型とか星型とか作ってくれるのね」
綿帽子は紺色に白の水玉とパイピングのワンピースを着た子が一番気に入りました。

天高く秋晴れお洗濯日和

一回の洗濯物に足りる洗濯バサミがあるのはうれしいことです。
「こんなにうれしいのは今のうちだけだろうからこまめにお洗濯するの」と姉さまはいいます。こないだまでは「洗濯バサミが足りないからこまめに少ない量でお洗濯する」といっていたのでした。

「干すたびに1、2個パリンと砕けていっていてね」青地に紺、白、黄色のプリムラと、緑の濃淡の葉の花柄のワンピースを干しながら姉さま。
「プラスチックが紫外線で劣化したのね」と綿帽子。

冷たいもの

たくさんのプチ薔薇たちはみんなくったり首を垂れて葉に半分埋もれています。「雨が降るまでお眠」と綿帽子は思いました。
「雨は降らないよ、水を蒔くのは夕方」と杜若色(かきつばたいろ)は言います。
夏の終わりのちょうど良く穏やかな暑さの昼下がりです。「惜しんでもらえるように、快適を演出してるのね。アイスが食べたくて、動いても汗ばまない、愉快指数100」

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