「そういえば、裏返したルームシューズと部屋着の水玉ワンピースで来たんだった」と綿帽子は思いました。「木星の人に会ってしまったら、地球の人はこんな格好でお出かけすると思うに違いない、でも、どれだけ歩いても誰にも会いそうにないけど」
と足元を見ると、先が細くなって少し反り返り、踵の履き込みは浅い、インド風のヌメ皮サンダルを履いていました。とても細かなビーズが散りばめてあります。服も、ウエストを光る青い絹のサシェで結んだ、ふわふわの白いドレスでした。袖のレースはとても薄くて腕が透けています。みぞおちのところには紋章型の重いブローチが留まっていました。盾を4つに分割した中に蛇と熊と狼と剣が描いてあります。