そういえばアイスクリームはストロベリーとチョコミントとレアチーズケーキでした。
「ダマ、ないです」と綿帽子。
「とくにこのチーズケーキがおいしいです、窓開けて言ってもいいですか」とウイスタリア。
「食べられない竹はあるわよ。ものすごい勢いで伸びて筍の時期がないから、毒があるかはわからない。見る間に伸びて筍じゃなくなるから、収穫時期がないの。1分で1cmくらい伸びるから」
「今までの試作品は落雁みたいな味だったり、砕けたタピオカみたいな味だったり。あの竹はね、思いの丈でできてるのよ」
「食べられない筍が生えたりしないんですか」
「毒筍です」と綿帽子。
「ちょっとだまがあるけど」というとその子はすぐ引っ込んで窓をびしっと閉じました。
「アイスクリーム作りでフリーザーが占領されてるのよ」
後ろの円い窓が開いて、綿帽子はそれが飾りだと思っていたのでちょっとびっくりしました。アイスクリームの器の載ったトレーが差し出されます。鉄扇が受け取るとお盆の後で耳のとんがった子が顔を出し「俺が作ったんだ」といいました。